うなぎの本当の旬はいつ?勘違いしがちなのはこんな理由があったから!
6月になるとほとんどの地域で梅雨に入りますが、それも明けるといよいよ夏到来ですね!
地球温暖化のせいなのか、毎日朝からうだるような暑さが続くので、昔よりも夏バテしやすくなったという話もよく耳にします。
夏バテしてしまうと食欲も落ちて「何も食べたくな~い」となってしまいますよね。
そのような時にスタミナをつけて夏を乗り切ろうと、よく食べられるのがうなぎですよね!
ですが、うなぎは特に国産のものとなればとにかく値段が高くて買いづらいと感じる食べ物の1つでもあります。
そんな高いうなぎですが、土用の丑の日ともなれば奮発して食べられる方も多いですよね。
毎年日にちに変わりがあり、年によれば2回くる場合もある夏の土用の丑の日。
このような暦があるためか、うなぎの旬は夏だと思われている方が多いのも事実なんです。
私も今まで夏だと思っていました。でも本当のところは夏ではないんです!意外ですよね!
うなぎの本当の旬はいつ?夏だと勘違いされてしまう理由と一緒にご紹介します。
うなぎの本当の旬はいつ?養殖と天然で違うの?
うなぎの旬はいつか?と聞かれて、夏だと答える方がほとんどですよね。やはり夏の土用の丑の日にうなぎを食べる習慣があるせいか、勘違いしがちです。
結論から言うとうなぎの旬が夏だというのは間違いなんです。本当は秋から冬にかけて、月でいうと10~12月頃なんですよ!
理由は他の動物と同じように、うなぎも冬眠するからなんです。冬眠前には動物は体に脂などの養分を蓄えていますよね。
うなぎは海で産卵・孵化した後、川や湖で5年~12年程度育ったら海に下って産卵するのですが、特にこの時期は、産卵期でもあることから脂がたくさんのっていて美味しいんです。
ただしこれは、天然のうなぎに限っていえることです。ですが、最近お店に出回っているのはほとんどが養殖と書かれていますよね。
養殖のうなぎは、天然のしらすうなぎを捕まえて、餌や水温などがきちんと管理された環境で育てられたものですが、これらは一年中同じ環境で育てられるので、旬は特にありません。
自然のままに生息しているうなぎにこそ旬があるので、もし天然のものを食べられる時には秋から冬がおすすめです。
土用の丑の日になぜうなぎを食べるようになったのか?!
毎年夏になり土用の丑の日が近づくとうなぎが店頭に並びますが、土用は立春、立夏、立秋、立冬の前日から約18日間のことをそう呼びます。
そのため土用というのは年4回きます。日本では夏にくる土用をイベントのように扱っていますよね。
ではなぜ秋から冬にかけて最も美味しくなるうなぎを、わざわざ夏の土用の丑の日に食べるようになったのでしょうか。
この風習にもきちんと理由があります。調べてみると、江戸時代にまでさかのぼることが分かりました。
江戸時代には現在のような養殖という技術はなかったので、天然のうなぎを食べることが当たり前でした。
うなぎを売っている店は現在と同じようにあったのですが、夏場には売れ行きが悪かったんですね。
そこで、そのうなぎ屋が平賀源内にどうすれば売れるかと相談したところ、玄関に「土用の丑の日」と書いて貼るように言われて試したところ、一気にうなぎの売れ行きがよくなりました。
なぜこの張り紙から繁盛したかというと、諸説ありますが、丑の日に「う」のつく食べ物を食べると健康に過ごせるという言い伝えがあったからです。
この話が広まって、夏の土用の丑の日はうなぎを食べる日となりました。この売れ方を現在の言葉で表現すると、キャッチフレーズや広告戦略ということですよね。
旬でもない夏にうなぎを食べるもう1つの理由とは?
それにしてもモノをどうすればよく売れるのかという考え方は、昔からあったんですね!
土用の丑の日にうなぎを食べるという風習も平賀源内の助言がきっかけとなり、縁起担ぎという意味では日本らしい風習といえますよね。
ですが、天然のうなぎが多かったこの時代にうなぎを夏に食べることが浸透していった理由はもう1つあります。
時代は平安時代にまでさかのぼりますが、その頃から日本には夏には滋養強壮のあるものを食べるという風習がありました。万葉集にも夏にうなぎを食べる風習が詠まれていたとか!
現在も健康志向な考え方が広まってきていますが、そういった考え方は平安時代の頃から既にあったということですよね。
「うなぎの栄養でたんぱく質はどのくらい?夏バテにいいワケをご紹介!」にもあるように、栄養学的に見ても夏にうなぎを食べるのは理にかなっているんです♪
良質なタンパク質や、DHAやEPAといった不飽和脂肪酸が多く含まれているので、食欲不振の時にも不足した栄養をしっかり取ることができるんです。
さらに、疲労回復効果があるビタミンAやB群、風邪やインフルエンザを予防するビタミンDが多く含まれていて、夏バテや風邪の予防にもいいんですって♪
コラーゲンも豊富なので、美肌はもちろん、風邪などで荒れた粘膜を修復して、免疫力アップの働きもあるんです!
ということで様々な言い伝えにより夏に食べられることの多いうなぎですが、冬の風邪予防にも効果的なら、天然のものは冬が本当の旬なので冬の土用にも食べてみたいですね♪
うなぎのおいしい温め方は?
うなぎって、買ってきてそのまま電子レンジでチン!してしまう方が多いのでは?でもそれではうなぎの風味が損なわれてしまうんです。少し手間をかけるだけで、おいしく食べられるんですよ♪
酒を振りかけて、フライパンで蒸し焼きにすると、ふわっと香ばしいうなぎに!もっと香ばしくしたいときは、魚焼きグリルであぶってみましょう。
少量の時は、アルミホイルに包んで、オーブントースターで5分ほど温めると、フライパンも汚さず手軽に食べられますよ♪
うなぎの臭みが気になるときは、ついていたたれを洗い流してから温めるといいんですって!
高価な天然うなぎにはなかなか手が届かなくても、1年中味わえる養殖うなぎを少しでもおいしく食べられたらいいですね♪