天然うなぎの値段はなぜ高い!? 養殖との違いは何?
スタミナ食材で有名なうなぎ。夏になってくると、食べる機会も増えてきます。さてこのうなぎ、天然ものと養殖ものがあります。
うな重で2000円前後でお店で提供されるものはほとんどが養殖のうなぎです。天然のうなぎはさらに値段が上がります。
値段が高い! そして天然…美味しいに違いない! 養殖との違いは? そんなうなぎの秘密についてご紹介します。
天然と養殖はどっちが美味しい?
天然うなぎと養殖うなぎ、焼かれた後では見分けることは難しいです。さばく前の状態での大きな違いにはこんなコトがあります。
天然:おなかの部分が黄色く体が細い
養殖:おなかの部分が白く体が大きい
焼いた後食べた時の食感が、天然の方が身が締まっていて固めあっさりした味。養殖は脂がのっていて身が厚くジューシーと言われています。天然は、育った川の土や泥の匂いがつくので独特のクセがあります。
このクセが天然ならではの美味しさ! という方も多いです。しかしそれが臭みと感じ苦手な方も…。どちらが美味しいかは好みで意見が分かれるところです。
ちなみに、土曜の丑の日である夏にうなぎはよく出回りますが、実は天然うなぎの旬は秋。
うなぎは産卵期になると、川を下り海へ出て産卵します。この時期のうなぎは「下りうなぎ」と呼ばれ、最も脂がのって一番美味しいのです。
養殖うなぎの主な産地は日本・中国・台湾です。日本産のうなぎは細身で身は固め。脂は少なく、臭みがないのが特徴です。値段は、外国産の養殖うなぎよりも高いです。
中国産のうなぎは日本とは種類の違ううなぎのため太く、脂も多くて臭みが出やすいです。台湾産のうなぎは、日本産のものとほぼ変わりません。価格も安いため、国内にもかなり輸入されています。
なぜ天然うなぎは値段が高いのか?
昔は近くの川や田んぼにうなぎがいました。しかし、それも40年以上前の話。水質汚染やコンクリートなどで河川が整備されたことにより、うなぎの棲家が奪われていきました。
現在日本全国に流通するうなぎのうち、天然が占める割合はわずか0.3%未満となっています。
さらにうなぎの稚魚である、シラスウナギが乱獲のため、激減しており稚魚から育てる養殖も難しくなってきています。
そのため現在では、天然うなぎは絶滅危惧種に指定され親である成魚の天然うなぎは、禁漁期間が設けられるなど捕獲が制限されています。
つまり、穫れる量が少ないので天然うなぎの値段は高くなってしまうのです。天然うなぎは卸価格でだいたい12000円/kgという高級品!
蒲焼きをネットやスーパーで購入すると100g~200gで、2000円~3000円。200g以上だと4000円以上が相場です。専門店で購入すると、もうすこし高くなります。
天然うなぎのうな重となれば、一番小さいサイズでも3000円以上…ほんとうに高級品です。天然うなぎは希少なため値段も高く、なかなか食べることができません。
その点養殖うなぎは1年中手に入ります。最近は養殖でもブランドうなぎなど天然に引けを取らない、養殖うなぎも登場しています。
いかがですか? いつか天然うなぎは食べてみたい! ですが、うなぎを守るためにも美味しい養殖うなぎをお手頃な値段で楽しんでみては?
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