柿の食べ過ぎは便秘になるの?どの位が適量なの?
種類も多く、とても昔から親しまれている柿。食わず嫌いだった子供達も今は気に入って食べています♪
前の記事では柿の黒い部分についてお話しました。詳細はこちらです。
柿の皮や実の黒い部分!これはカビ?タンニン?
近くのお店で皮の一部が黒くなっている柿を見かけましたが、「甘い証拠です」と書かれていましたよ♪
固めの柿が好きとか柔らかめの方が良いとか、好みに違いがありますが、美味しくてついつい食べ過ぎてしまうことも…。
柿には効能が多い一方、食べ過ぎると便秘になると聞いたことがあります。
逆に便秘に効果があると思っていましたが、実際はどうなのでしょうか?
そこで、柿の食べ過ぎは便秘になるって本当?便秘に大きく関係している成分の、タンニンと食物繊維に注目しながらお話していきます。
柿の食べ過ぎ!タンニンが原因で便秘になることはあるの?
柿が程よく熟れた時に、ここぞとばかりたくさん食べてしまうことがあります。大量にいただいた時も。
また干し柿は食べやすいので、ついつい食べ過ぎてしまいます。干し柿のカロリーと栄養の詳細はこちらでご覧下さい♪
干し柿のカロリーと栄養について
私は、生の柿や干し柿を少々食べ過ぎても特に問題はありませんでした。
しかし、タンニンの多い柿を食べ過ぎると、腸の動きが低下し、便秘になってしまう事があります。
これは、タンニンのたんぱく質を変性させる収れん作用によるものが大きいのですよ。
↓
腸粘膜のたんぱく質と結合する
↓
ぜん動運動に間接的に関わっている腸粘膜のたんぱく質が減ってしまう
↓
ぜんどう運動が弱くなり、便の腸内の移動がスムーズにいかなくなる
↓
便秘になる
という訳なんです。しかし適度に摂る分には問題ないですし、下痢の改善効果もあるんですよ。下痢止めの薬にタンニンの化合物が配合されることもあります。
柿に含まれる食物繊維は便秘に良いの?悪化する場合も?
柿の成分で、多く含まれているのが食物繊維です。干し柿だけでなく、生の柿も食物繊維が多いですよ。
100gの生の甘柿・生の渋抜き柿・干し柿と、他の果物の食物繊維の量を比べてみました。
・渋抜き柿…水溶性食物繊維0.5g+不溶性食物繊維2.3g=食物繊維総量2.8g
・干し柿…水溶性食物繊維1.3g+不溶性食物繊維12.7g=食物繊維総量14.0g
・温州みかん…水溶性食物繊維0.5g+不溶性食物繊維0.5g=食物繊維総量1.0g
・バナナ…水溶性食物繊維0.1g+不溶性食物繊維1.0g=食物繊維総量1.1g
干し柿だけでなく、生の柿も食物繊維が多いですよね。そして、どの種類の柿でも不溶性食物繊維の方が多く含まれています!
この不溶性食物繊維は、次のような働きがあることから排便をスムーズにしてくれるんですよ!
・腸を刺激してぜん動運動を盛んにし、消化管の移動時間を短縮させる
そして水溶性食物繊維は、便の水分量を増やし、柔らかくする働きがあります。
健康状態が良くて柿を適度に食べる分には、両タイプの食物繊維が摂れて、便秘解消効果も期待できます。
しかし、便秘気味の時に柿をたくさん食べると、不溶性食物繊維が原因で便秘が悪化する場合があるので要注意!
それは、先程お話しましたように、不溶性食物繊維の消化管内で水分を吸収する働きが関係しています。
便秘で腸の運動が弱くなっている時に、不溶性食物繊維を摂り過ぎると、余計に便が固くなって、排出するのが大変になるんですよ。
食べ過ぎで便秘にならないための柿の適量は?
柿を食べ過ぎると、便秘になったり、悪化させてしまったりする怖れがあるのですが、1日どれ位なら食べてもOKなのでしょうか?生の柿や干し柿が大好物の方は気になりますよね。
たくさん食べても便秘にならない方もいらっしゃいますが、私がおすすめしたいのがこちらです!
・干し柿…中位の大きさで1日に1~2個(1個40g位)
生の柿1個(160g)と干し柿1個(40g)のカロリーは100Kcal前後で、ほぼ同じです。それ位だとカロリーの摂り過ぎにもなりませんね。
生の柿を1日2個食べたとしても、必ず便秘になる訳でもないので、他の食べ物で調整してみて下さいね。
その時の体調や柿の食べ方によって、便秘になったり、便秘解消に良かったり、整腸作用があったりします。
適量を守ればそう心配はないので、これからも美味しく食べていきたいと思いました♪