せりの旬と産地は?天然物と栽培種では違いも!?
日本原産のせりはとても歴史がある野菜で、万葉集にもせりに関係する歌が載っています。
春の七草の一つとして有名ですよね。我が家では毎年1月7日には七草セットを買って七草粥を食べていますよ。
葉は柔らかく、茎はスジっぽさがなくシャキシャキとしていて、部位によって違った食感が楽しめるのも魅力です♪
11月上旬頃から比較的よく見かけますが、旬の時期や産地も気になります。
そこで、せりの旬と産地をチェック!天然物と栽培種の特徴や産地ごとの旬などを見てみました。
せりは自生か栽培かで違いも!特徴はコレ♪
七草で食べる時は少量でそれほど感じないかもしれませんが、せりは香りが高く比較的味もしっかりしています。
簡単にせりの特徴をチェックしてみました。
・別名…白根草(シロネグサ)
・分類…セリ科で緑黄色野菜
・食用部位…葉と茎の他に根も食べられる
・自生する天然物と栽培種がある
・天然物…全国各地の水田のわきや川の土手など水辺に自生する。野原などにも生える。「田ぜり」「野ぜり」などとも呼ばれる
・栽培種…露地栽培・ハウス栽培・水耕栽培している地域も
・味…爽やかだが、ほろ苦さもある
・主な食べ方…七草粥や雑煮・鍋物・おひたし・和え物・天ぷら・炒め物など
天然物と栽培種とでは、風味の強さや形状などが違います!
一般的に天然物の方が香りやアクが強く、茎も太く長さも短いのですよ。
細い根の部分もよく洗って土などを落とせば食べることができます。鍋物などに入れると歯ごたえが良くて美味しいです♪
せりと三つ葉(根三つ葉)の見た目は似ていて、どちらもセリ科の植物です。
しかし、次のように葉に違いがあります!
・三つ葉…細い茎の先端に3枚の葉が付く。葉はせりよりも大きい
そして、どちらも香りが良いですが、せりの方が味にややクセがありますよ。
せりの旬はいつ?出回り量と美味しい時期をチェック!
せりは、免疫力を高める効果が期待できるβーカロチンやビタミンCを含んでいます!
特に冬は風邪を引きやすい時期でもあるため、せりなどを使った温かい料理はおすすめですよ♪
市場では主に栽培種が出回ります。東京の市場の流通量を大まかに見てみました。
・特に12月から2月までは流通量が多い
・最も流通量が多いのは七草の日がある1月
・2月~4月頃も多く出回る
一方、天然物の旬の時期などをチェックしてみました。
・お正月の頃の天然物はまだ小さい
・一般的に2月~4月頃は葉が若く、茎や葉がやわらかくて美味しい→この頃が旬
・旬を過ぎた5月頃にはセリと見た目が似ているドクゼリが出始めたり、ヒルなどが産卵したりする可能性もあるため、採取する時は注意が必要
せりの旬は地域によっても違いがありますが、栽培種は冬に多く出回り、天然物は2月~4月頃収穫することが比較的多いですよ。
次はせりの産地についてお話します♪
せりの主要な産地♪きりたんぽ鍋は他の野菜で代用できる?
11月に私がいくつかの店で見かけたせりは、ほぼ宮城県産のものでした。宮城県と他の主要な産地と多く出回る時期などをチェックしてみました!
・茨城県…主な産地は行方(ナメガタ)市など。旬は12月~2月頃
・大分県…水耕栽培の生産量は日本一。旬は3月~5月頃だが、一年中出荷していている。夏場の出荷量も多い。
・秋田県…湯沢市三関地区の三関(ミツセキ)せりが有名。旬は11月~2月頃。露地栽培とハウス栽培で長い間収獲が続く。
宮城県と茨城県で日本全国のおよそ6割を生産しているんですよ。
せりを使った名物料理で特に有名なのが、宮城県仙台の「せり鍋」と秋田県の「きりたんぽ鍋」です。
せりが主役のせり鍋は、仙台市内の多くの店で食べることができます。
根まで入ったせり鍋は、根のコリコリとした食感や旨味も味わうことができ、格別ですよ♪
仙台ではゴールデンウィーク後もせり鍋を食べられるお店もありますが、11月~3月頃まで提供しているお店が多いようです。
そして、きりたんぽ鍋は我が家でもたまに食べますが、せりが手に入らないこともあります。
せりの風味とは少し違いますが、根三つ葉は香りや食感が良いので、代用していますよ。
さらに手に入りやすい春菊などを使うことも多いです。
せりご飯やせり蕎麦などにしても香りを楽しめるのでおすすめですよ♪
長い間親しまれ続けているせりを、もっといろいろな料理で味わいたいと思っています。