鮎の匂いが独特なのはなぜ?淡水魚と海水魚のどちらが魚臭いの?
鮎は古くから親しまれてきた魚で、古事記や日本書紀にも登場しています。俳句も多く詠まれていますよね。
今、鮎の川釣りが解禁になっている所もありますが、あと少しで解禁になる所も。待ち遠しいですよね♪
釣ることが出来る時期が決まっていて、市場に出回る時期もそれほど長くないので、旬の時期には是非食べたいものです。
そんな鮎は香魚とも呼ばれていて、他の魚とは違う独特な匂いがします。
そこで、鮎の匂いはなぜ個性的なの?鮎の香りの特徴や、淡水魚や海水魚の気になるにおいについて見てみました。
鮎の特徴!体形や旬の時期は?
鮎は川魚の代表的な存在ですが、一般的には河口で生まれて海で育ち、春になると川を遡って生活します。
鮎の特徴を大まかにチェックしてみました!
・寿命は1年
・天然物と養殖物がある
・体形…細長い体だが、天然物の方が角ばっていて養殖物の方が丸っぽい傾向にある
・体長…成魚で20cm~30cm位
・体の特徴…エラの後ろにだ円形の黄色い模様がある
・体の色…背側はオリーブ色で、腹側は銀白色
・旬の時期…地域によって違うが、初夏から夏にかけて
・遊漁解禁日…6月1日前後の所が多いが、河川によって違う
・禁漁…資源保護のために11月頃から5月頃まで漁ができない所が多い
・分布…東アジア一帯。日本では北海道南西部より南に分布している
・日本の主な産地…天然物は茨城県・神奈川県・栃木県・岐阜県など。養殖物は愛知県・和歌山県など
天然物は地域によっては手に入りにくく、養殖物よりも価格がかなり高いためとても貴重です。
ちなみに、アユモドキは泳ぐ姿などは鮎と似ていますが、ドジョウの仲間ですよ。
鮎の匂いに大きく関係しているのはコレ!天然と養殖でも違う?
においは漢字では「匂い」か「臭い」と書きます。心地よいにおいの時は「匂い」、不快なにおいの時は「臭い」で書き分けているのですよ。
生臭いにおいがする魚もありますが、鮎は生臭くなくスイカやキュウリや青草のような特徴的な匂いがします。
鮎から果物や野菜のような匂いがするのには、食べるエサや育つ環境が大きく関係しているのですよ。
詳しく見てみました!
・鮎の香りは、食べたエサに含まれる不飽和脂肪酸が分解されて生じる
・一般的に鮎は、春から夏にかけて川の中流で石についたコケ類を食べて育つ
・水の綺麗な所(上流~中流)で生息した鮎は、品質が良いコケ類を食べているため、良い匂いがする
・川によって食べるコケ類が違うため、風味が多少異なる
養殖物は天然物に比べて香りが弱いと言われています。
しかし、エサや育てる環境を工夫して、天然物のように良い匂いのものもあるんですよ。
鮎のにおいが気になる方も!?淡水魚は海水魚より魚臭いの?
新鮮な鮎は芳しい魚として好まれることが多いです。特に塩焼きにすると絶品ですよね♪
一方で鮎のにおいが気になるという方もいらっしゃいます。その原因は次のような可能性があります。
・新鮮でないものを食べたため
・川魚は臭みが強いイメージがあるため
鮎のにおいが少し気になる時には、甘露煮などにすると食べやすくなる場合がありますよ。
そして、淡水魚や海水魚で鮮度が低下した時などににおうこともありますが、においの性質が次のように違います!
・天然の鯉などで土臭い匂いがすることがある
・水質が大きく関係している(上流に生息しているイワナやヤマメは土臭いにおいはしない)
・においの原因物質が川の泥などから流出し、そこに生息する魚の体内に蓄積されるので、土臭いと感じる
海水魚
・生臭い匂いがすることがある
・海水魚は浸透圧を調整する物質を含む
・この物質が微生物の酵素で化学分解すると、においの原因物質が発生する
・低温で管理し微生物を活動させないことで、においの発生をかなり抑えることができる
淡水魚と海水魚のどちらのが魚臭いのかは、においの好みや慣れがあるので一概には言えません。
しかし、海水魚のにおいの元となる物質は、淡水魚にはそれほど含まれていないのですよ。
川魚は種類がそれほど多くありませんが、地域によっては、今の時期に鮎を販売しているスーパーなども♪
手に入った時には、匂いに注目して美味しく食べてみようと思っています。