ブリは出世魚! 呼び名は地域によって違う!? 他の魚との違いはナニ?
出世魚? 私はどれだけ一般常識を知らないんだ? と驚きました。出世魚とは? と聞かれて、出世+魚で魚のナニが変わるのか? 答えは出てきません。
仕事で「出世」するっていうイメージしか頭に浮かばない…。出世と出世魚はどのように関係しているんでしょうか?
単純な発想ですが実際はどうなんでしょうか? そういえば思い起こすと「出世魚ならブリ?」という記憶が、かすかによみがえってきました。
根拠はないけれど、母親が言っていたような気がする。記憶が薄っすらある中、出世魚=ブリそしてブリ=出世魚…
「そうそう! ブリだ!」と響きに確信を持ったら、 難しいクイズで正解したくらい嬉しい気持ちになりました~♪でもナゼ、ぶりが出世魚なのか詳しいことは分からない。
地域によって呼び名は違います。出世魚のブリ!成長して名前が変わる魚は他にもいるけれど、世渡り上手な、出世頭という噂はホントなの?
出世魚に定義はあるの?
出世魚の意味を辞書で調べてみましょう。
稚魚から成魚になる成長の段階で名前が変わる魚。
辞書的にはこういった意味になります。名前が変わる魚がすべて出世魚になれるわけではありません。
簡単お手軽ブリ大根♪
◆代表的な出世魚4種
・ブリ
・スズキ
・ボラ
・マイワシ
江戸時代までは武士などが成長によって名前を変える習わしがありました。名前が変わることが成長や出世につながる、縁起の良い魚と認識されたようです。
マグロも名前がかわりますが歴史的に出世魚とは認められていないようですね。江戸時代・武士に関係するとなると、先にあげた4種が選ばれたのでしょうね。
コノシロも出世魚という説もあるのですが、コノシロは腹開きで食べる魚。腹切魚と呼ばれ武士にはNGな魚。幕府からは食べることを禁止されました。出世とは程遠い魚ですね。
でも美味しさを知っている庶民はコハダと名前を変えて、食しています。おせち料理のコハダの粟漬けはその名残です。
出世魚は呼び名の違いで味も違う?!
名前が変わると出世した気分になる出世魚。気分だけで名前を付けた訳ではないようです。稚魚から成魚まで大きさは倍以上になります。
サイズで味や脂ののり具合も変わりますね。大きさに合った調理方法が必要となります。そこで段階に合わせて名前をつけ、流通させたという商売上のルールの意味も持っています。
まず3種の魚の出世ぶりをみて見ましょう。名前だけで魚の姿や味が、思い浮かびますか?
- スズキ
- ボラ
- マイワシ
◆セイゴ → フッコ → スズキ → オオタロウ
関西:セイゴ → ハネ → スズキ
東海:セイゴ → マダカ → スズキ
◆オボコ → スバシリ → イナ → ボラ → トド
関東:オボコ → イナッコ → スバシリ → イナ → ボラ → トド
関西:ハク → オボコ → スバシリ → イナ → ボラ → トド
◆シラス→ カエリ→コバ→チュウバ→オオバ
地方によってこれ以外の呼び名もあるようです。違う! と思っている方ごめんなさい。最後の名前がビッグネームになっている魚がいるのが面白いですね。
ボラのスタートの名前オボコは「おぼこい(幼い・うぶ)の語源。最後は「とどのつまり」で締めます。
ブリは特別? おせち料理にも??
お待たせいたしました。出世魚の出世頭、特別な存在ブリのお話を始めます。ブリがどうしてこんなスペシャルな存在になったのか? 美味しいから…それもありますよ。
日本近海を回遊するブリ。秋から冬にかけて日本海を南下します。約30cm以下の幼魚が80cm以上の成魚ブリに成長して、北陸地方は脂ののった寒ブリが捕れる季節を迎えます。
日本海で捕れる天然もののブランドブリは人気が高いので、予約をしないと入手できない場合もあるようですよ。
◆美味しいモノにはカロリーが、でも食べたいですよね♪
ぶりのカロリーは照り焼きにすると高くなる? 多く含む脂質などの成分に注目!
冬に旬を迎えるブリはおせち料理のマストアイテム。定番は塩味ですが、最近は照り焼き・幽庵焼きなど味も出世しています。
関西では大晦日に年取り魚としてブリを食べます。お雑煮にブリを入れるのは中国・九州地方。
出世と縁起の両方を願う魚として、一年の感謝と新年のスタートに欠かせない魚となっているのです。
ブリの呼び名も地方でこんなに違います!
成長したあかつきにはブリですが、地方によって呼び名はこんなに変わります。クイズ王最終問題レベルの呼び名の変化。全部知っていたら、ブリ検(?)名人級間違いなしです。
◆東日本
・東北:ツベ → イナダ → アオ → ブリ
・関東:ワカシ→ワカナゴ→イナダ→ワラサ→ブリ
◆西日本・北陸・九州
・関西:モジャコ→ワカナ→ツバス→ハマチ→メジロ→ブリ
・北陸:ツバエリ→コズクラ→フクラギ→アオブリ→ハナジロ→ブリ
・富山県:ツバイソ → コズクラ → フクラギ → ガンド → ブリ
・山陰:ショウジゴ→ワカナ→メジロ→ハマチ→ブリ
・九州:ワカナゴ→ヤズ→ハマチ→メジロ→ブリ→オオウオ
富山県だけ別名があるのはさすがです。関西のモジャコはの大きさは約5cm。春に九州より南で産卵・孵化。北海道に向かって北上するのでここでしか出会えないサイズですね。
ブリを通り越した九州のオオウオは約1m。このサイズで日本海でとれれば、オオブリとして最上級の扱いとなります。味の評価は★★★★★
もしブリ以外の名前で出会うことあれば、ぜひお料理を味わって下さいね。イナダは竜田揚げ、ガンドはカルパッチョもあるようです~♪
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