鮭の骨にはどんな栄養があるの?骨まで美味しく食べる方法は?
粕汁やシチューなど冬の食卓でも大活躍の鮭。ふだんもお弁当や朝ごはんなど私たちの食生活ではおなじみの魚ですよね。
鮭はその赤身にとても栄養が豊富で、健康に良い食品のひとつです。良質のたんぱく質や動脈硬化の予防にいいアスタキサンチンなど、他にも栄養が詰まっています。
ところで、鮭はとても立派な骨、切り身でもよく目にしますよね。アラを使って粕汁を作ると、ごつごつした骨、骨、骨。我が家の子供たちには敬遠されがちです。
ですが、鮭の中骨缶のように骨ごと丸ごと食べる場合も結構あります。割とお求めやすい価格で主婦のミカタ!
そこで今回は、鮭の骨にはどんな栄養があるのか、美味しい食べ方などについてご紹介いたします♪
鮭の骨にはどんな栄養があるの?カルシウムだけではない骨の大事な成分とは?
魚を骨まで食べるとカルシウムが摂れる!っていう話はほとんどの方がご存知のはず。鮭の骨にもカルシウムは豊富です。
そして、ここでもうひとつ!骨の大事な成分にコラーゲンがあります。
骨の主な成分・・・リン酸カルシウム、コラーゲン
カルシウムは骨の重量でみると主要成分ですが、体積で見るとコラーゲンがその半分をしめます。カルシウムの骨組みの間をコラーゲンが埋めているような構造をしているんです。
骨が固く丈夫なのは、カルシウムでがっちり構成されているからでもありますが、実はコラーゲンが外部からの衝撃を吸収してくれることによるしなやかさが非常に大事です。
魚を骨ごと煮た時の煮汁や中骨缶の汁などでは、煮こごりになっている場合がありますよね。これがコラーゲンが含まれている証拠です。
加熱して煮ると骨の組織が壊れて、中からコラーゲンが溶け出してきます。コラーゲンはたんぱく質のひとつで、私たちの体の皮膚や血管、関節、骨など多くの組織を作っているんです。
とっても大切な栄養が骨には含まれているんですね!
DHAやEPAも骨に含まれている!
魚の油に含まれるドコサヘキサエン酸(DHA)とエイコサペンタエン酸(EPA)ですが、魚の骨にも含まれています。
DHAもEPAも血液をサラサラにして、血管の健康を保つ作用があります。また、DHAは脳の働きを活発にする作用もあり、学習や仕事の能率アップに効果が期待できます。
他の魚も同様ですが、鮭も身の部分だけでなく骨も食べることができれば、DHA・EPAを残さず摂れるんですね!
鮭の骨から栄養しっかり摂るには?
よく食べる切り身の骨はとっても太くて、とても食べられそうにありません。特に背骨の立派なことといったら・・・。
でも、中骨缶だと十分口の中で壊れるくらいの固さになっています。これはどういうわけなのでしょうか?
実は、煮たり、圧力をかけて加熱したりすると、組織が壊れてコラーゲンが溶け出した結果、骨がもろく壊れやすくなるんです。
粕汁などに入れた鮭のアラが、何度も温めなおすうちにボロボロになって鍋底に沈んでいたりしますよね。まさにこの状態です。
この骨にはもちろんカルシウム豊富ですし、煮汁にはコラーゲンたっぷり!鮭の骨からの栄養もあまさず摂取するなら煮汁も一緒に摂れる料理がおススメです。
骨もエキスも摂れるメニュー
- 汁物・・・あら汁、粕汁など
- 炊き込みご飯、ピラフ
- 雑炊
他に、中骨缶をまるごと使って作る卵焼き、昆布で中骨を巻いた昆布巻きなどもあります♪ホイル焼きなど蒸し焼きにすると中の具と一緒にエキスもとれますね。
骨をやわらかく調理するには?圧力鍋を使えば簡単!
中骨缶を使えば鮭の骨を簡単にすぐ使えますが、鮭のアラがあれば自宅でも中骨缶のようなものができます。
このときあると便利なのが圧力鍋。加圧調理ができるので、骨をやわらかくほろほろにすることができます。
骨がやわらかくなるには組織が壊れて、コラーゲンが溶け出してこなければなりません。120℃、20分以上の加圧調理で、コラーゲンが溶け出します。
- 鮭のアラを熱湯で流して臭みを取ります。
- 圧力鍋に鮭のアラ、塩大さじ1位、酒100cc、水をヒタヒタまで加えます。
- しっかり蓋をして加圧します。
- 加圧できたら火を弱めて、40~50分加圧調理します。
- 時間がきたら火を止め、自然に圧が下がるまでおいておきます。
この時に加える水分は、だし汁にしてもいいですし、醤油などで軽く味付けしておいてもOK。どんなメニューで食べたいかによって味付けは色々調節可能です!
鮭の骨の栄養余さず摂りたいですね。一度にたくさん作っておいて、常備菜にするもよし、冷凍保存して必要な分ずつ料理するもよし、色々お試しください♪
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